L. ロン ハバードは、1923年に心と精神に関する研究を始めました。この研究の結果、1938年に「エクスカリバー」と題する原稿が生まれました。「サイエントロジー」という言葉が初めて登場したのは、この未発表作品の中でした。この言葉は、ハバードが「知る方法を知る学問」と呼んだものを説明するために用いられました。彼はこの本を出版しないことに決めました。その理由は「『エクスカリバー』には何の治療法も含まれておらず、単に生命の構成に関して論じたものにすぎない」というものでした。その結果として、彼は「さらに深く追求することにした」のです。
その「さらに深い追求」の結果、「ダイアネティックス」が開発されました。ダイアネティックスは、誰もが容易に適用できる実際の「療法」を提供するために、より広範な分野であるサイエントロジーに導入されたものです。こうして、彼は1947年にダイアネティックスの核心的な発見のいくつかを詳細に記した原稿を執筆しました。当時その原稿は出版されなかったものの、友人や仲間たちの間で広まりました。彼らはそれを複写し、他の人々に回したのです。(この作品は、最終的に1951年に『ダイアネティックス:原論』として刊行されました。)
原稿のコピーが広まるにつれて、さらに詳しい情報を要求する手紙がハバードに殺到し始めました。やがて彼は手紙の返事を書くことにすべての時間を費やすようになってしまいました。そこで、その主題に関する包括的な書籍を執筆することに決めました。それが『ダイアネティックス:心の健康のための現代科学』です。
1950年5月9日に出版されたこの本は、一般大衆の間に絶大な反響を呼び、すぐにニューヨーク・タイムズのベストセラーランクに名を連ね、そこに連続28週間留まりました。こうして、『ダイアネティックス』は心について書かれた本の中で最大のベストセラーとなり、現在に至るまでその座を譲っていません。この本には、悪夢や理由のない恐怖心、感情的な動揺、不安の隠れた源…すなわち「反応心」の発見について書かれています。
しかし、L. ロン ハバードはダイアネティックスで自分の研究が終わったとは考えませんでした。むしろ、長い間幻であった「生命の源」を発見し、特定するための足掛かりとして捉えていたのです。そして実際、ダイアネティックスのテクニックを用いることで、人々はやがて「前世」を発見し始めました。適用と研究をさらに押し進めることで、「外在化」と呼ばれる現象が達成され、精神は確かに身体と心から離れることができるということが明確に示されました。こうしてサイエントロジー宗教が誕生したのです。
L. ロン ハバードはその後も、人間の精神的な本質をさらに深く探求し、その発見を何千もの録音された講演やフィルム、記事、書籍に記録しました。
そしてこれらの発見を人々に知らせるため、彼は文字通り世界を一周しました。その結果、4つの大陸にいくつものサイエントロジー教会が開かれました。その本部は、イギリス南部の、彼が長年暮した邸宅でした。
それから後も、1986年に亡くなるまで、L. ロン ハバードはこの主題を発展させ続けました。
ハバードの遺産は、数千万語に及ぶ出版された書籍や文献、録音された講演、フィルムによって構成されており、その書籍や講演は2億5000万部以上流布しています。彼が触発したものは、あらゆる大陸や文化に及ぶ一大ムーブメントとなったのです。